9.青春時代がよみがえる

テーマ:「自分らしく輝いて生きる」
実施日:2004年2月21日
主催:(神奈川県立海老名高校PTA
対象:PTA御父兄40人


タクシーで海老名高校の門をくぐると、もう僕は20年以上昔の自分に タイムスリップしていました。「あぁ、懐かしい・・・」すべてが楽しかった高校時代。青春でした。クラブ活動はバスケットボール、体育祭、修学旅行、文化祭。あわい実らぬ恋・・・。 車を降りると「今日は宜しくお願いします」ご父兄の方の出迎えを受けます。「こんにちは。こちらこそよろしくお願いします」玄関を入り、 用意していただいた来客用の緑のスリッパ。「そうそう、こんなのもあったなあ、うんうん」とひとり懐かしがる僕。

さっそく校長室に通され、校長先生とご挨拶。「校長・・・きっと難しそうな人に違いない」とドキドキする私。が、ふと顔を上げると、 そこには仏様のような満面の笑みを浮かべたお方が。耳たぶがとても豊かでいらっしゃる。耳の大きな私も「う~ん、参りました!」 校長の藤巻先生は、とても温和でやさしそう。一発でこの学校が好きになってしまいました。 「まずは会場を見ていただいて・・・」と今回の世話役、毛木さんに案内していただく。 「今日は生徒さんは来るんですか?」「実は明日、入学試験なので、生徒は構内に入れないんです」そうか。ちょうど試験の時期だったことを思い出しました。 高校受験。中3の春です。受かった顔、落ちた顔。素直に喜んでいいのか戸惑った当時の自分。そんな思い出が頭をかけめぐりました。

会場は5階の音楽室のような場所。もちろん、エレベータなんてないわけで、 日頃運動不足の私は一発で息が上がります。「ハア、ハア、まだ、うえですか・・・?」 ようやく会場に到着。入るなり石油ストーブが目に飛び込む。 「おぉ、石油ストーブですか!」とまたまた感動。小学校は石油でした。ご父兄も徐々に集まり、いよいよ講演がスタート。演台の横には、 オレンジが基調のとても華やかなお花が。今回のテーマは「自分らしく輝いて生きる」。このテーマは、何も若者だけのものではありません。 子育ても一段落し、これから第二の人生を生きようというご父兄にも十分あてはまるテーマ。そこらへんを意識して、話を進めます。後半の自分を見つめるワークでは、 皆さん、真剣に紙に向かってペンを走らせています。「いままでやってきたこと」「5年後の自分」、そんなことなど、日々の仕事や子育てで追われてきた お母さんには考えることがなかったかも。なかには頭が真っ白になった方もいらしたようです。

講演が終わってから、私のほうへ駆け寄ってきてくださった一人のお母さんがいました。 「実は私の夫も少しどもりで・・・。でもそれを乗り越えて頑張っていて、娘もそんなパパを尊敬しているんです。どうしたら直ったんですか?もっと夫に自信を つけさせてあげたいんです」   私は、これを聞いて「なんて素敵な家族なんだろう」と胸が熱くなりました。自分に挑戦しているお父さんを尊敬しているお嬢さん。それを応援するママ。 ぜひご本人にもお会いしたかったです。パパ、頑張れ!

終わって再度校長室へ。海老名高校のPTAの皆さんは、とにかく仲良し。みなイキイキしているんです。よく集まったり、お酒を飲んだりするとか。 PTAに対する僕のイメージが180度変わってしまいました。こんな学校にいける子どもは、本当に幸せですね。最後に記念撮影をしていただきました。 帰り際、海老名特産のミソ豚をいただき(これ、かなりウマかったです!)駅まで送っいただきました。「今度はぜひ、生徒さんに向かって話をしに来たいな」、 そう思って海老名の地を後にしました。毛木さん、藤巻校長先生はじめ、皆さんのあたたかい雰囲気にとても癒されました。学校って、いいですね。
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